障害者の音楽にも注目

 

先日、尾張一宮にあるNPO法人響愛学園に、ナンバ式演奏法の指導に行ってきました。土曜日に、まずは障害者のオーケストラと合唱を見学することになりました。参加している生徒たちは、すべて自閉症とのことですが、外から見ている分には健常者との見分けがつきにくいなと思いました。

 

そして、演奏が始まると、みな一生懸命に音楽と取り組んでいました。上手い下手などというレベルではなく、何かが魂に訴えてくることだけは確かでした。それを分析するには、もう少し時間がかかりそうです。そして、先生の話では、生徒たちは楽譜が読めないので、すべて耳で聞いて覚えているとのことでした。まあ、健常者でも楽譜が読めるなどというのは、私などから言わせれば特殊能力ですから仕方がないと思いました。

 

そして、日曜日には、その自閉症の生徒たちへの、ナンバ式演奏法の指導です。まずは身体を動かして、身体を器用にさせようとナンバ式お元気体操と全身を連動させて動かすナンバの動きを指導しました。身体を動かすことに関しては、まだまだぎこちない所もあるのですが、難しい動きも織り込みながら、とにかくマネをするようにと私が見本を見せながら指導しました。

 

そして後半は、実際に楽器を演奏させながら、基本的なアドバイスをおこないました。障害を持っているとはいえ、その取り組みは非常に真面目なもので、いろいろと考えさせられるものがありました。

 

障害者への指導は、これまでもいろんな障害に対しておこなってきたので、戸惑いはなかったのですが、障害者が楽器演奏とはいささか驚かされました。

 

そうして指導していて感じたことは、スポーツにおいてはパラリンピックなど障害者のスポーツがやっと取り上げられ、応援や支援をうけるようになってきています。

 

ところが音楽に関しては、障害者のオーケストラや合唱などの認知度の低さもあるだろうが、ほとんど知られていないのではないのでしょうか。スポーツでも障害者のスポーツがあるように、音楽でも障害者の音楽があっていいし、それを応援や支援するように働きかけなければと強く思いました。自分に何ができるのか、まだ漠然としているのですが、桐朋学園での教え子たちに協力してもらえれば何か協力できるのではないかと考えています。

 

障害者の音楽にもっと注目してもらうよう、みんなも協力してください。